サウンド・オブ・ミュージック
むかし一、二度見てるのですが、今回久しぶりに見てまず感じたのが、
子供たちのなんともまあ、よく調教されていること(笑)。
冷徹な父親はまるで軍隊のように、笛の合図で子供らを動かすのだが、
その教育法に反発した女家庭教師のおかげで、
子供たちは歌声や笑顔を取り戻すというのが大筋のストーリー。
だけどそうなったらそうなったで、
まるでプロ顔負けの高度な人形劇をやらされる羽目になったり、
(あの舞台装置を作るだけでも大変だ!)
パーティーに招かれた客の前で、一人一人歌い踊りながら
おやすみの挨拶をする子供たちの姿は、何だかイタイタしい。あそこまでやらなきゃならんのかと。
それを満足げな笑みを浮かべながら眺める父親・・・あんたはオニや!
要するに逆もまた真なりというか、マインドコントロールをデコードするのもまた一種の洗脳ではないかと思ったりするわけで。
優等生の抱えるストレスは大変なものだが、本人、まわりから称賛受けてるもんだから、
自分でなかなかストレスに気づきにくいのが始末の悪いところだ。
この作品、最近劇団四季が舞台で取り上げたが、
四季の役者さんたちも毎回、寸分の違いもなく同じ動きを要求されるらしい。何だかこの作品にぴったりだ(失礼)。
いや、たしかにこの作品、不朽の名作に違いありません。
純粋に感動できない心の汚れてしまったこの僕が悪いんでしょう・・・。