blog-chronicle〈ブロニクル〉

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映画からたどるレジェンドの足跡・宇崎竜童ライブ後編。

 さて、宇崎竜童氏といえばミュージシャンだけではなく俳優としての活躍や多くの映画作品の主題歌などで映像の世界とも縁が深い。
 今回
のライブに足を運ぼうと思い立ったきっかけも、このところ仕事を終えて帰宅するのが深夜3時ごろで、その時間テレビをスカパーに合わせるとけっこう昔のATG映画とかをやってることが多い。
 で、80年代はじめの『ミスター・ミセス・ミス・ロンリー』とか『刺青あり』といった作品で立て続けに(若いころの)宇崎氏の姿を拝見していて、なんか個人的にはすっかりおなじみの人になっていたのでした。
 『
ミスター・ミセス…』ではDTのイメージそのままのチンピラ役(ときどきオカマに豹変)、『刺青あり』では実際にあった事件をモデルに、一人の男が人質をとって銀行にたてこもるまでを演じ、ミュージシャンの余技などとはとてもいえない存在感を見せてくれます。
 そんなふうで毎晩のように宇崎氏を目にしていた矢先、たまたま図書館で宇崎氏のCD『sad & blue』を見つけ、さっそく借りてきて聴いてみました。DT時代から最近に至るまでの曲のセルフバー集でなかなか心地よく、この頃ではよく、カラオケでもDTの曲を歌っておりました。
 実にさまざまな偶然が重なりあって僕の中で宇崎竜童のマイブームが到来してたわけで、スカパーで宇崎氏の出演作を見なければCDを借りることもなかったろうし、CDを聴かなければ、ラジオのCMでライブ告知を耳にしても実際に足を運ぶ気にはならなかったろう。
 というわけで8/27のライブの話に戻ります。

 はじめに書いたように宇崎氏には映画の主題歌も多く、この日のステージでも主演作『刺青あり』から『ハッシャバイ・シーガル』、角川映画『白昼の死角』から『欲望の街』等を披露。MCでも撮影のウラ話(前張り体験♥)とか、当時の角川春樹氏から『欲望の街』のタイトルは映画と同じ『白昼の死角』にしてほしいと頼まれたなんて秘話も語ってくれました。

  休憩をはさんで二部構成、たっぷり3時間のステージもいよいよ後半、クライマックス。今回ギター1本の弾き語りなので客席総立ちみたいなノリは最初から期待してませんでしたが、それでもラスト近くはアップテンポなナンバー連発で盛り上がり、宇崎氏も手拍子やコール&レスポンスを要求して客をあおりまくる。このあたりはやはりバリバリのロック・ミュージシャンです。

  まさかのスモーキン・ブギや港のヨーコも飛び出してレイバンのサングラスも復活。おお~変わってない。そういやちょっと前、フジの歌番組でも鈴木雅之綾小路翔とともにグラサン姿で歌ってたっけ。

  偉大な存在には違いないけどリビング・レジェンドなんて表現は失礼だったかもしれない。いまも多方面で活動しているし来年2/1にもまたステージをやるということでこっちも楽しみです。

  アンコールのラスト『GOD BLESS TOKYO』の余韻に浸りながら会場をあとにし、帰宅して歌の歌詞そのままに安らかに眠り、明け方ごろ目が覚めてTVをつけたらスカパーで映画『曽根崎心中』をやっており、丁髷姿の宇崎さんにまたまた遭遇してしまいました。映画のエンディングに流れる『道行華』を「この曲、ステージでもやってたなー」と思いながら薄暗い部屋でぼんやり聴いておりました。

 

 再評価されつつある昭和歌謡。オヤジだけのものにしときたいけど、やっぱり後世へ継承しなくちゃね。ユーチューブ等で予習したら、生のステージへ足を運んでいただきたいです。