オヤジの話はヘビーローテーション。
一般にオヤジの説教は長いものとされている。 子どもの頃の僕を叱るオヤジの説教も延々と続くものだった。 長いだけでなく、プラス「ワケが分からなかった」。 ダラダラやたら長いので、しまいには何について怒られているのか分からなくなるのだ。 だからオヤジの説教のおかげで正しい人間になれたという実感はあまりない。この年であいかわらずダメ人間なのもそのせいだろうか。 さて最近クルマを買ったオヤジ、いろいろ細かい点に不満があるらしく ディーラーに電話しては営業の担当者に思いのたけを訴えている。 一度に軽く十分は話しこんでいて、相手もヒマじゃないんだからいい迷惑だ。 オヤジはどうやら話を「かいつまんで」話すということができないらしい。 要点だけ先に言えばいいところを、起承転結の「起」から始まって「結」まで、相手はちょっとしたショートストーリーを聞かされることになる。 で、話がやっと結論に近づいたと思ったところで突然また話が最初に戻ったりして。同じ話が二度、三度繰り返される。まさにヘビーローテーションだ。 しかも話が時おりふっと中断する。終わったのかな~と思うと十秒ぐらいたって突然続きが再開される。話の落ち着き先がいつまでたっても見えてこない。 子どものころ僕は、オヤジの説教が理解できないのは、きっと自分がまだ幼いせいだろうと思っていたが、これはオヤジの話し方にも問題があったようだ。まあ親も親なら子も子って話だが。 だいたい一般的にオヤジの説教というのは長ったらしいものとされていて(最初に戻る) |