blog-chronicle〈ブロニクル〉

あちこちのブログ、HPに書きちらかしたエントリを一本化。

Why can’t we be friends?

一時より落ち着きを取り戻してきたように見える日中問題だが

というか、マスコミがあまりヒステリックに問題を持ち上げなくなっただけかもしれないが


昨夜のTBSニュース23では、尖閣問題に激高する自国の人民に警鐘を投げかける

中国の芸術家アイ・ウェイウェイを取りあげていた。


僕を含めて日本ではあまり馴染みのないアーティストだと思うが

北京五輪のあのスタジアムの設計に関わった人といえば分かりやすいかもしれない。


僕もこの人について詳しいわけじゃなく、たまたま2,3年前に六本木の森美術館で彼の作品展を見てたのでニュースの内容に引っかかっただけなのですが。

彼はその反権力的な姿勢で中国当局からも監視や尾行、拘束を受けるなど要注意人物扱いされてるらしい。


今回の尖閣問題でも彼は、釣魚島なんかより国内の問題をどうにかしろと皮肉をこめてメッセージを投げかけているようだ。

(7万人が死んだ四川省の大地震では手抜き工事の建物の倒壊による犠牲者も多く、問題となった)


中国国民も全部が全部、釣魚島返せの大合唱をしてるわけではないことをあらためて知ったが、

今回の件では中国政府が高まる政治への不満をガス抜きするために

民衆の敵意を国外へ向けさせているのだという見方も強いようだ。


なるほど、日本料理店を襲撃したり日本車を壊してる人たちは、あやつられてるだけなんだ…

とつい思いがちだが、同じようなマインドコントロールを僕たち日本人サイドも受けてはいないだろうか。

反日デモを大々的に取りあげて中国への憎悪を燃えたたせ、ダメダメな自国の内情からは目をそむけさせようという…

石原都知事尖閣を買ったのだって、大衆のご機嫌をとろうという下心があったかもしれない。


日中問題に関して、アイ・イェイイェイのように冷静な立場をとる人も存在することをもっときちんと伝えねば、だろう。

日本のマスメディアがウソつきなことは東日本大震災のときにすでに証明済みだ。

今回気になったのは、ニュースを伝えるキャスターのコメントの中に

「私たちはこのような中国の動きに対して○○しなければなりません」

みたいなフレーズが多かったことだ。

言われるままになる前にいったん立ち止まって

「ほんとにそうか?」と考えるべきだろう。


誰かを憎むあまり、その相手と同じようになってしまっては

憎悪の連鎖へハマりこんでいくだけだ。

なぜ仲よくなれない? 言ってもムダかもしれないけど、なぜ仲よくなれない?