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I.D.C.D.03 ブルース・スプリングスティーン『ザ・リバー』 -sio_note-

 

テーマ▶音楽

 だいたい高校生のころって、音楽のアルバムってとっても高価なもので、なので買ったときはとっても印象に残ってますよね。

 まあそれも、はじめの3枚目ぐらいまでかな……。

 ボズ・スキャッグスAORホワイトスネイクでハードロック、と迷走した僕の洋楽体験ですが、ついにこの人生3枚目の洋楽アルバム『ザ・リバー』(1980年発表)で方向が決まった感じです。

 ブルース・スプリングスティーンについては多くを語る必要もない気がするので、さっそく曲目紹介。2枚組なので曲数多いし。

DISC.1
 1. タイズ・ザット・バインド
 2. 愛しのシェリ
 3. ジャクソン刑務所
 4. 二つの鼓動
 5. 独立の日
 6. ハングリー・ハート
 7. 表通りにとびだして
 8. クラッシュ・オン・ユー
 9. ユー・キャン・ルック
10. アイ・ウォナ・マリー・ユー
 11. ザ・リバー

DISC.2
 1. ポイント・ブランク
 2. キャディラック・ランチ
 3. アイム・ア・ロッカー
 4. 消え行く男
 5. 盗んだ車
 6. 恋のラムロッド・ロック
 7. ザ・プライス・ユー・ペイ
 8. ドライブ・オール・ナイト
 9. 雨のハイウェイ

※試聴はこちら。Amazonさんには画像等無断で拝借してますので、気に入ったらポチってあげてください→ listen&buy

  ……今回は各曲の説明は省かせていただきます。というか説明の必要もない、とにかく聴けばわかる、シンプルなR&Rアルバムです。

 DISC.1ではオープニング「タイズ・ザット・バインド」を皮切りにアップテンポでハッピーなナンバーの連続。いきなり気分はロック・コンサート会場です。4曲目「二つの鼓動」まで、とにかく流れで聴いちゃってください。

 5曲目のバラード「独立の日」でちょっとリラックスしていただき、6曲目「ハングリー・ハート」はシングルカットされたヒットナンバー。「表通りにとびだして」から「ユー・キャン・ルック」まで、ふたたびアップテンポでたたみこみ、赤面もののバラード「アイ・ウォナ・マリー・ユー」をはさんでいよいよDISC.1をしめくくるタイトル曲「ザ・リバー」。ハーモニカがせつなく響くイントロ。スプリングスティーンのルーツであるトラディショナル・フォーク調です。

 DISC.2に入ると、ストレートなR&Rにまじり、やや陰りを帯びた曲が目立ち始めます。1曲目の陰鬱な「ポイント・ブランク」、俺は消えたくない! と何度も繰り返す「消え行く男」も痛切です。

 「盗んだ車」「雨のハイウェイ」など、後半クルマが主役のバラードが続きますが、なかでも「ドライブ・オールナイト」はアルバムの聴きどころのひとつでしょう。クラレンス・クレモンズのけだるいサックス・ソロを聴いていると、ひとり車で夜の大都会をゆっくり流している気分にひたれます。

 80年代といえばロックはしだいに巨大化し、派手なサウンドへと変貌していく時代なのですが、このアルバムはそんな風潮に逆行するような出来上がりでした。古くさい印象という批判は当時もあったようですが、このストレートで太い音がロックの基本だよなあと。

 現在でもアメリカのロック界にBOSSとして君臨し続けるスプリングスティーン。もちろん代表作もいっぱいです。

 このコーナー、原則、1アーティストにつき1枚というルールでやってく予定ですが、この人については、ぜひもう2,3枚紹介してみたいところです。

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