「震災失業」
Y売新聞の今日の夕刊に「被災3県 失業手当切れ4000人」という見出し。
これまで震災特例で受給期間が延長されてきたが、2月末までに仕事が見つからなければ給付が終了となる人の数は4000人にのぼるという。
一週間ほど前、NHKで『震災失業』という報道番組を放送していた。
震災で仕事どころか所属していた会社ごと、産業を抱えていた故郷の町ごと失った人々の現実を番組は伝えていた。
職が見つからず、仮設住宅で酒に逃げる日々を送る被災者の
「地震でくたばっていたほうがよかった」とつぶやく姿は痛々しい。
被災地に限らす、震災の影響で職を失ったり収入が落ちた人は相当数いるだろう。
そういう僕自身が働いていた旅行業界も大打撃で、東北方面のツアーなんてほとんど出ていない状況だ。
だけどこういう被災者の姿を見てると、震災で職を失いましたなんて、ちょっと言いづらい感じではあるよな。
番組の中で、それまで就いていた職にこだわり、他の職では働くことができないみたいに言う人が出てきたが、
そんなふうに自分を決めつけないでほしい気がした。
まあこの人の苦しみは、直接被災していない自分にはきっと理解できないだろうけど。
それでも心を鬼にして言えば、これだけの大災害なんだから、それまでと全く違う仕事に就かなければならなくなるのも当然、
過去にこだわるあまり前へ進めなくなっては元も子もないじゃないかと思ったが・・・酷ですかね。
僕みたいにふらふら生きてきた人間に較べれば、それこそ仕事イコール人生そのものみたいな生き方をしてきたんだろうし、それもあまりに理不尽な形で奪われてしまったんだし。
年齢的に若くない人間が、まったく別の分野で働こうというのは並々ならぬ大変さではあると思うが、
どうかそこで一歩踏み出してほしいと願わずにはいられない。
個人的なことになるが、旅行の仕事にいったん見切りをつけ、今月末からまったく別の仕事をすることになった。
まあ腰かけ的な気分ではあるが、そのまま落ち着いてしまうかもしれず、また全然別の分野へ流れて行ってしまうかもしれない。