モラトリアム期間。
思ったよりも早く次の仕事が見つかってしまい
無職生活終了となった。
失業してるあいだは早く仕事見つけなきゃと居ても立ってもいられない気分なのに
いざ決まってしまうと、これからまた束縛されるのかと気が重くなってしまう。勝手なもんだ。
せっかくだから半年ぐらい遊んどけばよかったな。カネの心配がなければの話だけど。
まあうちの親は事務次官でも国家的な人間でもないからな。
とにかくプータローの時期でなきゃなかなかできないことをもっとやっておきたかった。
新しい会社の入社日はまだ決まってないので、あとまだ何日かは自由の身でいられそうだ。
そういうのをモラトリアム期間というのだろう。
なかなか自分の進路を決めようとしない若者は、僕が若かったころはモラトリアム人間などと呼ばれていた。僕もそのクチだったけど。
今では一度就職した人間すら「本当の自分」を探し求めて、何年もたたずに仕事を辞めてしまったりする。
みんながみんな、モラトリアム人間になってしまったようだ。
世の中もそれに合わせて、何度でも敗者復活できるようにシステムを変えてほしいものだ。
そうすりゃ引きこもりのまま中高年になってしまった人たちだって、そんなに追いつめられることもないのに。
引きこもりが外に出づらくなっている原因は、社会の側にもあるだろう。
あ、私ごときがガラにもなく世の中を語っちまいました。
それでは残されたモラトリアム期間を、せいぜいエンジョイすることにします。
面接のあとは採用の電話を心待ちにしていたのに、
いまは入社日を伝える電話がすぐにかかってこないことをひそかに願ってる、どうしようもないヤツです。