郊外に明日はない。
少し前、千葉の方のニュータウンで駅前スーパーが閉店、住人が買物難民になりつつあるという話をTVで見た。
ま、起こるべくして起きたというか、うちあたりじゃごく日常的な事態ですよ。 駅前で買い物ができるからと車を手放した人もいたそうで、いまじゃ野菜を買うにも電車でふた駅、片道500円かけて行くんだそうだ。ふた駅で500円、すごいね。 そもそもニュータウンって語感が、もうなんだか昭和っぽい。今は少子化が進んで首都圏の人口が急増してる時代でもないし。ドーナツ現象も昔の話。 かつてムリして職場から遠く離れた場所に家を建てたサラリーマン族だが、 その子供たちは成長すれば不便な土地に愛想をつかし、少しでも便利な地域へ移ってしまう。 ニュータウンの人口は高齢化の一方。ちっともニューじゃなくて、もはやオールドタウン。 若者は出ていき年寄りは死んで過疎化は進んでいく。いまじゃ郊外の小学校はどこも空き教室がいっぱいだ。 郊外を抜け出す経済力もない者たちは、文化や娯楽の乏しい場所でクオリティ・オブ・ライフの低い暮らしをせざるをえない。 きっと僕らの親世代は、会社と家の往復がすべてで、余暇を充実させる趣味なんて考えようともしなかったんでしょう。 もともと原っぱや藪しかないところへ無理やり住宅地をこしらえた、そのシワ寄せがいまきてるんだと思えば、ちっとも不思議なことはない。高度成長の右肩上がりが永久に続いて、どこもかしこも大都会になると思っていたんでしょーか。 駅前のシャッター街で唯一営業を続けていたたこ焼き屋が人手不足との理由で今月閉店。廃墟のような空ビルを取り壊して更地にしたが、そのあと何が建つわけでもなく、まるで津波の跡地のような状態だ。 衰退は進むばかりだ・・・。 |